専門校教育
【HIUC卒業生紹介】HIUCで気づいた留学の真の目的とは?
ヒューマン国際大学機構(HIUC)は、1990年の開校以来、「グローバル人材を一人でも多く世の中に輩出したい」という信念のもと、世界に100校以上ある提携大学の支援を受け、約5,000名以上の学生を海外大学へと送り出してきました。今回は、数多くの卒業生の中でも自分の夢を成し遂げたエピソードをご紹介します。
菊田礼さん
2016年 HIUC海外大学進学科 入学
2017年 ニューヨーク州ニューポルツ校 国際関係学・女性学専攻
「自分を追い込む!自分を高める!そんな学びを追いかけて...」
高校卒業後、一年間浪人生活を送っていました。当時は日本国内の大学への進学を希望していましたが実は、「海外大学進学」という道もすでに考えていました。ただ、ものすごくハードルが高い気がしていたため、実現させる自信が自分の中でなく、両親や友人たちに伝える勇気はなかなか持てませんでした。そのようななかで、高校の同級生たちの日本の大学生活を見た時、「自分らしく学生生活を送れるのは留学だ」と思ったのです。なぜなら私は「学ぶことが好き」「もっと学びたい」「勉強したい」、そう思っていたので自分を追い込める環境、自分を高めてくれる人たちに出会える場所、それが海外大学にあるように思いました。
「自分の興味を探究できるニューヨーク州立大学へ」
現在、ニューヨーク州立大学ニューパルツ校でInternational Relations (国際関係学) を専攻しています。留学を決めた理由も、今の大学を選んだ理由も、「国際関係学を勉強したい」という強い思いからでした。国際関係学とは、経済・政治・歴史など多方面から国際情勢を分析していく学問です。アジア・ラテンアメリカ・アフリカなど自分で専門分野を設けて研究を進めていくことになります。SUNY New Paltz(通称SUNY)は国際関係学に力を入れている数少ない大学の一つです。国連と提携しており、UN semesterといって、週1回国連で行われているカンファレンスに参加して世界が直面している問題についてリアルタイムで専門的に考察する、という授業もあります。私はアフリカ・ラテンアメリカにおける児童労働や女性の地位向上に興味があるため、国際関係学に加えて女性学を副専攻として勉強しています。性別や性的指向がグローバル・ローカルそれぞれの文脈・地域・時代の中で、どのように抑圧や権力の対象になっているのかを考察しています。
「学ぶことは専攻以外にもさまざま」
International Student Union という留学生主体の異文化交流サークルがあり、週2回の活動に必ず参加しています。卒業まで続けていきたいと思っていますし、いずれは運営側にも立候補できればとも考えています。今もっとも力を入れている活動は、Emerging ReadersというFreshman対象の一年間にわたるリーダーシップ養成プログラムです。多岐にわたるワークショップやボランティア活動を通して、自分と向き合いながら人間性を豊かにしていくという主旨のもと行われています。どちらの活動も、異文化理解や協調性と同時に、人脈を広げてくれるので、海外へ来る前に思っていた「自分を高めてくれる人たちと出会う」ことが実現できています。
「原動力は"HIUCでの学び"と"自分の想い"」
海外大学ではよく言われることですが、レポートなどの課題提出がとても多く、留学前にHIUCで鍛えてもらったライティング力のおかげで実は今、ライティングに関しては苦手に感じているアメリカ人も多いなかで、互角もしくはその上をいけている自信があります。初めてのセメスターで12ページのファイナルペーパーが出されたときはさすがに焦りましたが、HIUCで嫌というほどトレーニングを積んで身に染みたライティングの基本に忠実に描いたペーパーは、大幅に減点されることもなく、むしろ教授からお褒めの言葉をいただけたほどでした。ほとんどのクラスにおいて、学期の中で何度もエッセイを提出するので、そこでしっかり点数をもらえるエッセイを書けることは、いいグレードをキープする一つの方法ですね。提出期限の前に書き上げて、教授のオフィスアワーを訪ねてアドバイスをもらう。この過程を何度も繰り返すぐらいの根性がないと厳しい世界ですが、HIUCで教わった基本とそもそも「自分を追い込むために」「高めるために」と思って海外大学進学をしたので、厳しい時こそその自分の想いが乗り越えるための原動力になっています。
「留学の真の目的は、視野や価値観を広げ、自分で追求すること」
日本では、「留学する=英語を勉強しにいく」 という考えが一般的かもしれません。もちろんそれもありますが、語学だけではないと考えています。HIUC入学前は、「4年も海外にいたら英語ペラペラになれるかなあ」なんて思っていました。しかし、HIUCで勉強する中で気づいたことは、英語はただのツールでしかないということ。留学の目的やゴールは英語の習得ではない。なぜなら英語の習得は日本にいたってできることだから。留学の真の目的は、「視野や価値観を広げた、学問としてなにかを追求すること」であって、英語は単なるコミュニケーションツールに過ぎない。だからこそ、留学する前にもある程度の語学力は必要であり、そのうえで「何を学びたいか」を明らかにしておくことが何より大事だと思います。留学によって得た学びや気づきで自分自身をさらに追い込み、それによってどんどん高めることができる、そのあと押しは自分自身の強い想いとHIUCでのたくさんの学びやサポートだと実感しています。