カイシャ
教育の会社が本気で作ったGMS(成長支援システム)―ワクワクが人も組織も成長させる―『assist for business』(アシビズ)誕生に秘められた思い
教育業界で40年、学びたい人と向き合ってきたヒューマンアカデミー。その知見・経験を活かして学習スケジュールの管理、学習に必要な情報・データの可視化、上司との1on1を実現した、社員の「なりたい自分」になるためのプラットフォーム。それが「assist for business(アシビズ)」です。
今回は、開発を手掛けた、ヒューマンアカデミービジネス教育事業部青木千佳子事業部長、DX戦略本部横尾頼近マネージャーのほか、諸石達也営業部長にインタビューを行い、さらに、新たにこの事業を推進すべくチームに加わった、プロダクト責任者石井智之氏、プロダクトリーダーの木村亮太郎氏、営業の小池佑樹氏も交え、座談会形式で、現在の企業の教育事情とヒューマンアカデミーが目指す未来についてお届けします。
※2026年3月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。
部署名、役職名等は取材時のものとなります。

なぜ、教育の会社が「学習システム」を創ったのかー
「リスキリング」という言葉が社会に浸透して久しい昨今、国をあげて人材育成への投資が加速し、補助金や給付金が流動しています。しかし、現場の実態はどうだろうか。「実際は補助金は活用できているのだろうか?本当にうまくいっている企業はどれほどあるのか」と、ヒューマンアカデミーの青木事業部長の問いからスタートしました。

青木:多くの企業で導入されている「研修」は、その場限りの「点」で終わってしまいがちでした。学んだ瞬間は高揚しても、日常に戻れば薄れていく。学ぶことは継続が必須。また、「点」を「線」にし、さらには組織全体を包み込む「面」へと広げていくためのプラットフォームが必要なのではないか。
そんな強い危機感と、40周年の節目を迎える教育のプロとしての意地から生まれたのが、人材育成プラットフォーム『assist for Business(以下、アシビズ)』です。これは単なるeラーニングツールではなく、日本のビジネスパーソンが「学ぶ楽しさ」を取り戻し、これまでは個人に頼ってきた学びを、企業が提供できるものにしたものです。人がどうすれば学び続けられるか、どうすれば学習の壁を乗り越えられるか、その問いに40年間向き合ってきた結果、辿り着いた答えが「伴走(アシスト)」という概念でした。青木部長は続けます。
青木:アシビズの最大の特徴は、「教育の会社が開発した」という点で、一般的なシステム開発会社がスペックや効率を重視して作ったものとは、根本的な思想が異なります。私たちはシステム屋ではありません。教育のプロです。ヒューマンアカデミーには、受講生の「なりたい自分」を支援してきた膨大なノウハウがある。アシビズのベースとなったのは、2022年にスタートした社会人受講生が挫折せずに学び続けられるよう開発された個人向けの学習管理システム『アシスト』でした。

当初、このシステムの名称は別案で進んでいました。ブランディングも固まり、ロゴも作成され、リリースの期限はすぐそこまで迫っていました。しかし会議で事態は一変!
「違う。これではない」
どんでん返し。これまでの準備がまさかの白紙。
しかし、この土壇場での「ちゃぶ台返し」が、かえってプロジェクトの本質を研ぎ澄ませることになったのでした。社員投票を経て選ばれた名前は、原点回帰とも言える『アシスト(Assist)』。教育のプロとして、システムが主役ではなく、学ぶ「人」を主役として支え抜くという覚悟が、この名前に刻み直されたのです。
ただの情シスではない、DX推進!徹底的に顧客ヒアリングをしてたどり着いた機能とは?

「プロジェクト立ち上げ当時は、本当にカオスでした。やりきる事ができるのか不安でした。」
そう苦笑しながら当時を振り返るのは、開発を主導した横尾さん。
横尾:グループ社長が掲げるバリュープロミス『セルフィング(なりたい自分になる)』を具現化しよう、グループ会社間のシナジーを強固にし、スキルマップと人材派遣を連動させよう!それらを全て盛り込んだ上で、外販可能なプラットフォームを最短で構築しよう!などの多数の方向性と課題が存在していて、それぞれのすれ違いや思惑、期待に応えることが出来るのか悩みました。
そんな状況下で、彼が踏みとどまれた理由は、「青木さんは決断が早く、創造性が豊かな方で、この方なら限られた時間や予算の中で最後までやり遂げられる。という信頼があったから頑張れた。」この絆がなければアシビズはもしかすると完成していなかったかもしれません。
また横尾氏は単なる「システム担当」としての受け仕事にならないようにしたといいます。
横尾:システム屋になってしまったら、事業の変革は止まってしまう。だからまずは自ら顧客の元へ足を運び、営業担当と共に現場の声を拾い集めました。LMSをただ搭載するというところになりがちなところを、「人材育成プラットフォーム」にするために相当な数のお客様のところに伺いました。そこで、沢山の人事システムが導入された企業の環境と様々な課題を持っている人事の皆様に出会いました。アシビズは点でつながる機能では勝てない。人材育成という明確なコンセプトと、ユーザーに使ってもらいやすいUIUXでないと。考え抜いて出したアイディアは、こだわりのUI/UXと、教育のプロならではの『能動的なAI』でした。これまでの学習者のデータ・キャリア傾向などの情報を持ったAIは他のサービスとは全く違うところですね。
教育のプロがこだわった機能--AIとマンダラチャート®でゴールを明確にして、続けられること
アシビズに搭載された生成AIは、世に溢れるチャットツールとは一線を画します。横尾氏がこだわり抜いたのは、AIに「受講生を理解させる」ことでした。
横尾:一般的な製品は、単に質問をAIに流して答えを返しているだけです。でも、アシビズのAIは、学習者の性格診断、キャリア傾向、学習ログ、さらにはその人が『潜在的にどんなキャリアを歩みたいか』というキャリア傾向など深い情報までインプットされています。学習者の個性に合わせた「能動的なAI」。例えば、性格特性にあった、行動計画を提示する、あるいは上司に対して「この部下にはこういう指導をすると良い」とアドバイスを送る。
それはまさに、ヒューマンアカデミーの講師やカウンセラーが教室で行ってきた「一人ひとりに寄り添う教育」のデジタル化でした。また、機能面で特に異彩を放つのが、キャリアの目標を可視化する「マンダラチャート®」です。
青木:学びにおいて、一番挫折するのは『出口(ゴール)』が見えない時です。多くの人は、なんとなく学び始め、なんとなく辞めていく。それを防ぐために、アシビズはまず「自分がどうなりたいか」という目標を設定させる。そして、その山を登るために今の自分に何が足りないのか、どのルートが最適なのかを、AIが伴走しながら示し続ける。
開発チームは、この「マンダラチャート®」と「スキルマップ」を融合させることに心血を注ぎました。現場の人事担当者が「自社のスキルを定義するのは難しい」と挫折しないよう、テンプレートを用意し、誰でも直感的に設定できるオペレーションの構築にも、後から加わったメンバーたちが知恵を絞ったのです。
※マンダラチャートは一般社団法人マンダラチャート協会の登録商標です。https://mandalachart.jp/wp/

ゴールに向かって湧く、成長へのワクワクをアシストする使命
開発の苦闘を経て、アシビズは今、実際の企業へと導入され始めています。諸石営業部長や、石井氏、小池氏といったメンバーたちが、この「熱量」を顧客へと繋いでいます。
アスリートとしての経験を持つ石井氏は、アシビズがもたらす価値を「ワクワクの奪還」と表現します。
石井:山を登れと言われても、自分の立ち位置が分からず、装備も重すぎれば、誰も登りたくはありません。でも、現在地が分かり、必要な装備をAIが教えてくれ、頂上の景色が見えたなら、人は自ずとワクワクして一歩を踏み出すはずです。

青木:アシビズが最終的に目指すゴール。それは、皮肉にも「このシステムが必要なくなること」なんですよ。社員の一人ひとりが自律的に学び、成長すること自体を楽しみ、会社という枠を超えて「なりたい自分」へと歩み出す。そんな「自立した学習者」が溢れる組織になればいいですよね。
青木:成長することは、本来楽しいこと。子供が新しいことを知って喜ぶのと同じ、人間としての根源的な欲求です。日本の生産性が上がらない、円安が止まらない。そんな閉塞感の中で、今、教育ができる最大の恩返しは、一人ひとりの胸に「成長へのワクワク」を灯し直すことではないか。
40年の歴史を持つ教育の会社が、あえてシステム開発という未知の領域に身を投じ、こだわって作り上げたもの。それは、日本の企業が再び自信を持って未来へ進むための、伴走者(アシスト)そのものなのです!
教育の会社が本気で作ったGMS(成長支援システム)Vol.2 ―AI時代にこそ求められるワクワクする成長とは?「管理」から「伴走」へ 日本の未来を変えるヒューマンアカデミーの成長戦略「アシビズ」へ続く

