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「ヒューマンアカデミーヨーロッパ」から入賞続々!「コアミックス九州国際まんが賞」努力賞受賞のフランス人在校生Millieさん&講師インタビュー

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2015年9月に開校した「ヒューマンアカデミーヨーロッパ」は、フランス南西部の都市アングレームにある欧州初の日本のマンガ・イラストの専門学校です。ここで、プロの漫画家を目指し学ばれているフランス人在校生のMillie(ミーユ)さんが、「第6回 コアミックス九州国際まんが賞」で努力賞を受賞しました!

海外からの応募者では今回が初となる入賞。Millieさんはどのように夢に向かって取り組まれてきたのでしょうか。また、文化や言葉の壁を乗り越えてサポートされてきた、現地校の日本人講師・すねやかずみ先生にもお話を伺いました。

関連記事:約80名の新入生を迎えたフランスの"MANGA"アカデミー " "コミックカルチャーの聖地"で歩むクリエイターへの道

『セカンドキー』で見事入賞!海外初となる受賞でMillieさんから喜びの声

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ーMillieさん
受賞できたことは率直に驚きましたが、同時に応援を受けた気持ちです。

応募にあたり今回の作品『セカンドキー』は、キャラクターとその感情の表現(絵)を重視して、光で雰囲気を出す点にも気を配るようにしました。また、学校での学びを活かして先生からの個別指導もいただき、読者の気を惹くような細かな物語の運び方に注意して描きました。特に、「感情的な雰囲気や方向性を失わないように展開させる」というアドバイスは、私にとって貴重なものでした。

描き始めたのは2015年からですが、今でも漫画に初めて出会った衝撃的な感情は忘れられません。尊敬している作家さんはサブロウタさんや春河もえさん。もっとも心に残っている作品は『魔法少女まどか☆マギカ』です。

今後は漫画家を目指して、引き続きコンクールに向けて作品を描いて行きたいと思っています。授業以外でもたくさん描くことが必要だなと改めて思っています。この道を進むには、漫画に向き合い、多くの時間を割ける精神を持つことも重要だと感じています。

学生の個性に合わせた個人指導!!すねやかずみ先生が明かす受賞までの道のり

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ーすねやかずみ先生
Millieさんが在籍しているフランス校では、2年生後期に日本の編集部へアピールする作品を作る計画になっています。その中で、Millieさんは2年生に上がったばかりでしたが、個人的な実力を認めて、今回の賞に応募するよう伝えました。マンガを学ぶ上で、学生は必要としていることが一人ひとり違うため、それぞれの実力に応じて必要なレベルに合わせたアドバイスをしています。

Milleさんの応募作品については、授業外で3回のネーム直しを指導しました。応募テーマに求められている作品の方向性や、サイレント漫画独自のテクニックなどを具体的に指摘しました。通常は通訳を介して会話をしているのですが、コロナ禍のためリモート授業となり、Google翻訳などを用いての直接指導でした。しかし、Milleさんの理解力が高く対応力もあったことで、良い作品を生み出すことができたと思っています。

そもそも「九州国際まんが賞」は、漫画雑誌月刊コミックゼノンの編集をしているコアミックス会社の熊本分室が主催しており、九州在住の漫画家志望者に向けた企画が国際化したものです。

フランスに赴任して今年で6年目となりますが、文化や気質の違いがあるため、日本で説明していた表現は一部フランスに合わせ、ローカル化して指導にあたっています。また、通訳を介しての授業になるので、翻訳しやすい言葉使いや日本語とは逆にまず結論から話し始めるなど心がけています。これからも世界で活躍できる漫画家やクリエイターを輩出していきたいですね。

さらに速報!「週刊ヤングジャンプ月例新人漫画賞」+第104回シンマン賞佳作+初投稿賞」の受賞者も現る!

また、さらに喜びの入賞報告をいただきました!3年生のLo.cassさんがなんと二つの賞を受賞されたとのこと!立て続けに日本での受賞者を輩出しており、レベルの高さがうかがえます。
Lo.cassさんは週刊ヤングジャンプ第20号(2022年4月14日発売)にて発表&日本デビューすることが決まったそうです。

受賞の経緯としては、毎年9月に開催していたMangaCamp(日本研修)がコロナで2年連続中止となってしまったため、代用で日本の編集部へのリモート持ち込み会を開催。新3年生として参加したLo.cassさんが制作した作品がヤングジャンプの編集者に高評価をいただき担当付きに。その後、3年生のプロジェクト授業にて新作を制作し、強矢かずみ講師のサポートにより、2022年2月末締め切りの第104回シンマン賞に応募したそうです。体調面などの問題で一時期モチベーションが低下されたそうですが、坂本憲司郎講師にも励まされて完成した、渾身の作品とのことでした。今回、このような賞を受賞されて本当に素晴らしい限りですね。

まとめ

ヒューマンアカデミーヨーロッパでは、約220名のフランス人の学生さんたちが制作技術や文化について学んでいます。

そこで、在校生にフランス校の魅力についてアンケートを実施したところ、「教員はオープンマインドで、励まし合い、学生の意見に耳を傾けてくれます。」「どんな人でも、どんなふうでも、受け入れてくれる、楽しくて安全な雰囲気。」など、 講師の教え方や授業の質を高く評価している声が多く寄せられました。 日頃の熱心な指導が、今回のような受賞につながっているのかもしれませんね。

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